大規模酪農施設2023年4月稼働へ 復興目指し福島・葛尾村が新設

 

 福島県葛尾村が東京電力福島第一原発事故で被災した基幹産業の酪農を再興するため、村内大笹地区に整備を進めている大規模酪農施設は2023(令和5)年4月に稼働する見通しとなった。15日に開会した9月定例村議会に、大笹酪農施設整備事業積立金と同事業費計21億2720万円を盛り込んだ2021年度一般会計補正予算案を提出した。

 施設は、2018(平成30)年に村内で酪農を再開した佐久間牧場の利用を想定している。敷地面積は4万7000平方メートル。このうち、8172平方メートルは乳牛を飼育する牛舎4棟に充てる。4棟で500頭以上(搾乳用約240頭、肥育用約260頭)を飼育し、年間の原乳出荷量は約2400トンを見込む。

 村は当初、今年3月までに施設を完成させる予定だった。工事などで事業費がかさんだために計画通り進まず、稼働時期が示されていなかった。

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