石碑やクロマツなどの移設完了 津波被災の福島県新地町埒浜地区で除幕式
移設された石碑を眺める元役員ら
2022/02/11 21:20
東日本大震災の津波を受けた福島県新地町埒浜(らちはま)地区住民で組織していた「埒浜部落会」と「埒浜共有林会」=ともに解散=の元役員9人は11日、被災跡地に整備された埒浜防災緑地公園の一角に移設した石碑やクロマツなどについて除幕式を行った。
出席者を代表し、部落会元会長の三宅信幸さん(73)が「住民や県の協力でようやく移設が完了した。住民が昔の埒浜を忘れることなく、懐かしむことができる場所にしていきたい」とあいさつし、出席者全員で石碑などを除幕した。
石碑の隣には津波被災前後の同地区の空撮写真4枚がパネルにして設置されている。出席者は写真を見ながらさまざまな思い出を語り合い、震災の記憶と教訓を後世に伝え残す決意を新たにした。
59世帯219人が暮らしていた同地区は1帯が津波で流失した。県の復旧・復興事業で防災緑地公園となり、住民は町内の災害住宅などに移った。