9月1日、住民の準備宿泊開始 福島県浪江町 来年3月の避難指示解除目指す復興拠点で

 

2022/08/02 09:25

 

 政府と福島県浪江町は1日、東京電力福島第一原発事故に伴う帰還困難区域のうち、来年3月の避難指示解除を目指す町内の特定復興再生拠点区域(復興拠点)で、9月1日に住民の準備宿泊を開始すると決めた。準備宿泊に合わせ、拠点内への立ち入り規制を同日午前9時に緩和する。

 吉田数博町長が1日の町議会全員協議会で説明し、了承された。吉田町長は「やっと準備が整ったので、古里の空気をしっかり吸ってほしい。安全に宿泊してもらえるよう体制をしっかりと整えていく」と語った。

 対象は室原、末森、津島の3地区に設けられた復興拠点約661ヘクタールに住民登録がある309世帯850人(4月1日現在)。原発事故発生当時は約1200人が住んでいた。現在は既に家屋を解体した住民も多く、準備宿泊の希望世帯は30世帯ほどになる見込み。今後、住民に準備宿泊のしおりを配り、希望者を募る。

 準備宿泊に合わせた規制緩和は住民の要望に合わせ、宿泊開始から順次、バリケードを開放する。最終的には復興拠点全域に自由に立ち入れるようにし、帰還に向けた準備を整えてもらう。

 宿泊希望者は今月22日から受け付けるコールセンターで事前登録が必要。

 

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