雪上で交流を深めた楢葉町と会津美里町の児童

2023/01/10 09:15

　福島県楢葉町の楢葉小の児童は７、８の両日、県会津自然の家（会津坂下町）を訪れ、姉妹都市提携協定を結んでいる会津美里町の児童と雪遊びなどを通して交流した。

　同校の児童２９人が参加した。会津美里町は東日本大震災と東京電力福島第１原発事故発生当時、楢葉町の住民約１２００人の避難を受け入れた。震災を機につながった縁を広げ災害の記憶を伝承しようと、楢葉町地域学校協働センターが初めて企画した。

　交流活動は１泊２日の日程で行われた。７日は、会津若松市を拠点に子ども向けイベントの企画・運営を担う「ＡＳＯＢＩ―ＮＥＴＷＯＲＫ（アソビネットワーク）」の東理孝太さん（２０）らが震災当時の状況などを楢葉小の児童に説明した。大熊町出身の東理さんは大熊小２年時に被災した。直後に会津若松市に身を寄せ、高校卒業まで過ごした。自身の経験を踏まえ、「今の友人関係を大切にしてほしい」と呼びかけた。

　最終日の８日は、会津美里町の本郷、高田両小の児童と合流し、県会津自然の家の広場で雪遊びを楽しんだ。今年の干支（えと）の卯にちなみウサギの雪像作りや雪合戦などをして絆を深めた。楢葉小５年の下川絆（ばん）君（１１）は「雪景色を見られて楽しかった」を笑顔を見せた。