方言を伝える動画を撮影する村職員

2023/02/22 17:40

　福島県飯舘村は、方言を後世に残そうと動画制作に取り組んでいる。２０２１（令和３）年４月から毎月１本ずつ、動画投稿サイト「ユーチューブ」の公式チャンネルで発信している。東京電力福島第１原発事故で多くの村民が避難を続ける中、「お国言葉」に触れる機会にしてもらう。

　動画のタイトルは「ネイティブ・スピーカーズ　飯舘言葉の達人たち」で、今年２月までに２２本が完成した。地元出身の村職員らが、暖かい様子を意味する「ぽうぽい」、急な坂を指す「きっちゃっぽ」など地元ならではの言葉を紹介している。テーマは村の気候や日常生活、農作業などを扱っている。気軽に視聴できるよう、１本当たり１分程度にした。

　動画は杉岡誠村長が考案し、撮影・編集は村村づくり推進課の職員が担っている。村広報誌にＱＲコードを掲載し、多くの村民らに見てもらえるよう工夫した。杉岡村長は「飯舘の文化を末永く残すため、子どもたちにも見てほしい」と話している。