脱炭素化へ新組織 福島県いわき市の15事業者 福島高専と連携し人材育成

 

コンソーシアムを形成して脱炭素化を目指す事業者や高専の関係者

 

2023/09/05 09:49

 

 温室効果ガス排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの実現を目指し、福島県いわき市の15事業者は「いわきCN(カーボンニュートラル)人材育成コンソーシアム」を結成した。福島高専と連携して共同講座を開講し、専門知識を持つ人材を育てて地域の脱炭素化につなげる。コンソーシアムと福島高専が4日、同校で記者会見し発表した。

 コンソーシアムは常磐共同ガスが幹事会社を務める。共同講座は各事業所や学生、一般を対象に150人規模を想定している。10月6日から計15回開き、カーボンニュートラル分野の最前線で活躍する研究者や技術者、国の政策担当者らが講義する。

 同様の講座は昨年度、いわき市の東洋システムと福島高専が初めて開いた。継続的な取り組みに向けて組織化した上で、新たにバイオマスや建築分野の講座を追加し、より幅広く実務的な知識を学ぶ場を提供する。

 記者会見で常磐共同ガスの小野寺智勇社長は「(コンソーシアムは)各事業所の知見を持ち寄る場にもなる。脱炭素の発展につなげたい」、福島高専の田口重憲校長は「講座がそれぞれに新たな学びとなることを期待する」と述べた。

 コンソーシアムを構成する事業者は次の通り。

 ▽常磐共同ガス、あすか製薬、小名浜製錬、クレハいわき事業所、堺化学工業、常磐共同火力勿来発電所、トラスト企画、東日本計算センター、福島高専学校協力会、アルプスアルパイン、共栄、クレハ環境、東洋システム、ひまわり信用金庫、古河電池いわき事業所

 

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