災害時にペットと避難所へ 福島県いわき市で初の同行訓練 飼い主らが受け入れ体制確認
ペットの健康状態など聞き取り調査をする関係者
2023/11/20 09:42
福島県いわき市は18日、今年度の第2回市総合防災訓練を市内各地で繰り広げ、今回初めて「ペット同行避難訓練」を行った。参加者は災害時に備え、避難所でのペットの受け入れ体制などを確認した。
訓練は大規模な地震等により津波警報、大津波警報が発令された―との想定で実施した。このうち、小名浜地区の永崎小で「ペット同行避難訓練」を行った。ペットの犬や猫の飼い主約20人が参加した。
訓練では、飼い主とともに徒歩や車で避難してきたペットについて、県獣医師会いわき支部、市保健所の職員らが健康状態や薬の服用、フードの種類などを飼い主から細かく聞き取った。ペットをハウスに入れる「クレートトレーニング」と呼ばれる手法も関係者で共有し、手順を確認した。
市保健所によると、災害時にペットを残して逃げられないという思いから、飼い主が避難をためらうケースも多いという。市内平から参加した大山ミサ子さんは「訓練は本当にありがたい。ペット同伴の避難所があるだけで安心だ」と話した。
市の担当者は「飼い主とペットの避難所での居住の区別、感染症対策などを考えていく必要がある。ペットのしつけ方教室も開いているので参加してほしい」と呼びかけている。
小名浜地区ではこの他、イオンモールいわき小名浜で津波を想定した訓練も行った。関係者が避難経路などを確認し、防災への意識を高めた。