更生保護に理解を 福島県双葉地区保護司会が街頭啓発

 

啓発活動に取り組む学生ら

 

2024/07/18 17:09

 

 福島県双葉地区保護司会の「社会を明るくする運動」の街頭啓発は広野町内の各地で繰り広げられた。双葉郡内の保護司らが犯罪や非行の防止や更生保護への理解を呼びかけ、立ち直りを支える明るい社会の実現を訴えた。

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の発生により避難した保護司も多く、郡内の各町村で十分な啓発活動ができない状況が続いていた。一昨年から年度ごとに活動拠点町村を選んで運動に取り組んでいる。富岡、楢葉両町に続き今年度は広野町を拠点とした。

 橋本盛一会長をはじめとした保護司13人と双葉地区更生保護女性会、福島大行政政策学類の刑事政策ゼミ(高橋有紀准教授担当)の学生11人が参加。広野中やふたば未来学園、町役場や公設商業施設「ひろのてらす」でリーフレットなどを配った。

 学生は街頭啓発活動終了後、町公民館で保護司と意見交換した。制度の現状や震災当時の状況、活動への影響などを尋ねた。

 学生らはゼミで保護司の震災経験などをまとめ、能登半島地震で被災した現地の更生保護関係者に届けようと考えている。双葉地区は震災後、保護司の数が一時14人に減った。今は徐々に増え17人が活動する。双葉地区の経験を能登の復興につなげようと学生は熱心にメモを取っていた。

 

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