相馬野馬追の士気高まる 各騎馬会で出場者肩章交付式や出陣式など

 

騎馬武者に肩印などを手渡す田代宮司(左)=宇多郷

 

2025/05/12 16:32

 

 相馬野馬追(24~26日)を控え、福島県の相双地方では10、11日、各騎馬会で出場者肩章交付式や出陣式などが行われ、祭りへの士気が高まっている。

 

【宇多郷騎馬会】11日に相馬市の相馬中村神社で開かれた渡御係役員会で、宇多郷から出陣する騎馬武者らに証符、役旗、肩印が交付された。

 神社総代や宇多郷騎馬会の会員らが陣羽織姿で出席した。石田義広氏子総代長、相馬野馬追副執行委員長の立谷秀清市長、波多野広文相馬市相馬野馬追振興委員長があいさつし、心技体を整え、武勲を上げ堂々と凱旋するよう呼びかけた。

 田代拓樹宮司が副軍師を務める村井重昭宇多郷騎馬会長らに肩印などを手渡した。荒秀一県議、高玉良一市議会議長が祝辞を述べた。

 相馬中村神社は総大将出陣の地となる。

 

【北郷騎馬会】相馬野馬追北郷備え出場者肩章交付式は11日、南相馬市鹿島区の万葉ふれあいセンターで行われた。

 約100人が出席した。相馬市の相馬中村神社に向かって礼螺を吹奏。北郷騎馬会長の三品信一副軍師が「先人が残した歴史と伝統を継承し、礼節を重んじ、威風堂々出陣することを願っている」とあいさつした。多田宏政副大将が三品副軍師らに証符や肩章、役旗を手渡し、「清らかな心で野馬追に参加することを望む」と訓示した。

 鈴木広美侍大将、門馬光清軍師(中ノ郷騎馬会長)が訓示し、執行委員長の門馬和夫南相馬市長があいさつした。軍議で軍者会の申し合わせ事項などを確認した。

 

【小高郷騎馬会】供奉証・肩章・辞令交付・出陣式は10日、南相馬市原町区のニューさいとうで行われ、目前に迫る相馬野馬追に向け騎馬武者が士気を高めた。

 約70人が出席した。相馬小高神社に向かって礼螺を吹奏。同神社の相馬胤茂宮司が会長の本田博信副軍師に供奉証を交付した。本田会長が各騎馬に供奉証や肩章などを手渡し、「内容の充実や後継者の育成に力を入れ、正しく継承することが我々の役目だ。地域から愛され、誇れる祭礼にしよう」と述べた。

 相馬宮司、今村忠一郷大将があいさつし、本田副軍師が訓示した。参加者は肩章を身につけ、本番に向け気持ちを高めた。

 

【標葉郷騎馬会】供奉証・肩証交付と出陣式は11日、浪江町の如水で行われ、騎馬武者が堂々たる出陣や無事の凱旋を果たすことを誓った。

 騎馬武者約50人が臨んだ。南相馬市の相馬小高神社に向かって礼螺を吹奏した。同神社の相馬胤茂宮司、林富士雄騎馬会長が役付ごとに供奉証と肩証を交付した。

 林会長は「野馬追という伝統文化を次世代に正しく継承していくことがわれわれの責務だ」とあいさつした。吉田栄光郷大将が激励した。

 

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