福島県いわき市職員と業者2人 入札妨害疑い3人逮捕 県警

 

いわき市水道局から押収した資料を手に、建物から出る捜査員=18日午後10時10分ごろ

 

2025/06/19 10:56

 

 福島県いわき市水道局が発注する配水管改良工事の一般競争入札で設計金額などを地元業者に漏らしたなどとして、県警本部捜査2課といわき中央署は18日午前10時35分ごろ、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の疑いで、市水道局工務課技術主任を逮捕した。入札情報を得て工事を落札したとして、公契約関係競売入札妨害の疑いで同日午前10時40分ごろ、市内の土木会社「大松興産」の社長で元県管工事協同組合連合会長と息子を逮捕した。

 

 県警本部捜査2課の調べでは、市職員の逮捕容疑は2024(令和6)年1月に行われた市水道局発注の配水管改良工事の入札に先立ち、職員として適正に入札などの職務を行う義務があるのに、秘密事項の設計金額などを大松興産の2人に教え、公正な入札を妨害した疑い。2人は教えてもらった設計金額を基に工事を落札し、公正な入札を妨害した疑い。県警は捜査に支障があるとして認否を明らかにしていない。

 県警や市によると、市職員は配水管改良工事の入札が行われた当時は工務課工務第一係に所属し、同工事の設計・積算を担当していた。3人の関係性などについて詳しく調べる。

 県警は18日夜に市水道局を家宅捜索し、関係資料などを押収した。

 配水管改良工事の入札を巡っては、市が誤って算出した最低制限価格と同額で大松興産が落札した。市は情報が漏れた恐れがあるとして、同社との契約を解除。経緯を調査していた第三者委員会は不自然だとして、市が、いわき中央署に相談してきた。

 

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