子ども「かき氷どうぞ」 福島県双葉町で1日限定 夏の思い出に店員体験

 

集中してかき氷を作る双葉町の子どもたち

 

2025/08/18 10:19

 

 東京電力福島第1原発事故からの復興を進める福島県双葉町に17日、1日限りのかき氷店が開店した。子どもたちが店員を務め、イチゴや抹茶、ブルーハワイなど専門店のような本格的なかき氷を販売した。夏休みの楽しい企画に笑顔が広がった。

 町内に住む2~12歳の13人が地域活動拠点・FUTAHOMEでそろいのユニホームを着て調理やレジ打ち、注文の聞き取り、配膳などに挑戦した。浪江町のなみえ創成小6年の綾部蒔[ま]千[ち]さん(11)は「思ったより忙しかったけどおいしいと食べてくれてうれしかった。人が少なくても仲良い双葉が好き」とほほ笑んだ。

 町内には現在、17歳以下の子ども15人が居住している。原発事故発生以降、町内に開校している学校はなく、近隣の町にある認定こども園や学校に通っている。「双葉町の子どもに笑顔を贈る有志の会」が、古里を実感できる夏の思い出をつくってほしいと、かき氷店の準備を進めてきた。

 保護者の一人で同会代表の高久田祐子さん(50)は「未来をつくるのは子どもたち。大変そうでも楽しむ姿に成長を感じた。楽しめる機会をつくっていきたい」と話した。

 

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