浜通りを自転車で再発見 福島県相馬市と新地町でモニターツアー NCR指定へ

ルート沿線の魅力や改善点を探る参加者
2025/10/29 15:30
ふくしま浜通りサイクルルート推進協議会は27日、福島県相馬市と新地町で約40キロの経路を自転車で巡るモニターツアーを開催した。福島県や相馬、南相馬両市、新地町の職員が参加し、国のナショナルサイクルルート(NCR)指定に向け沿線の魅力や改善点などを探った。
5人が参加し、協議会アドバイザーでNCR審査委員の高橋幸博さん(アーチ・ヒーロー北海道)とともにペダルを踏んだ。新地町役場を発着点にJR新地駅、相馬市の浜の駅松川浦や岩子地区側の松川浦、新地町の右近清水などを巡った。
走破後、新地町役場で意見交流会を開いた。参加者からは「実際に走ってみることで、これまでサイクリングと結びつかなかった地域の魅力を再発見できた」「神社や文化施設、食などを組み合わせたコースづくりをすれば多くの人に楽しんでもらえる」「自転車の速度で走ることで地域の人の生活が感じられて良かった」などの感想があった。
高橋さんは「自転車は外とつながるいい機会だ」とし、「地域のあるものを活用したまちづくりが重要」と力を込めた。ルート沿線で誘導看板がなかったり、道路の道幅が狭かったりなどの改善点を上げながら、各自治体で自転車活用推進計画をつくる必要性を訴え、「NCRに取り組むことは、まちづくりや交通、健康、観光などあらゆる観点から、子どもから高齢者まですべての人が生活しやすい環境を作るいいチャンスだ」と語った。




