福島第1原発ALPSの配管洗浄中、薬液が飛散 作業員4人の体に付着 東電が発表

 

廃炉作業が進められている東京電力福島第1原発(2023年2月撮影)

 

2023/10/26 09:50

 

 東京電力は25日、福島第1原発の多核種除去設備(ALPS)建屋内で浄化前の汚染水が通る配管を洗い流した薬液が飛散し、作業員の体に付着する身体汚染が確認されたと発表した。放射性物質の体内への取り込みはないとしている。

 東電によると、25日午前11時10分ごろ、協力企業の作業員5人が汚染水を一時的に保管するタンクと、放射性物質を取り除く吸着装置をつなぐ配管を洗う作業をしていたところ、ホースが外れて薬液が100㏄程度飛び散った。このうち4人の防護服に染み込み、体に付着したという。ホース内のガスが押し出された反動でホースが外れたとみている。

 作業員はいずれも男性で20~40代。作業中は防護服に全面マスクを身に付けていた。4人のうち2人は体表の線量が基準を下回らないため、25日夜に福島医大付属病院に搬送された。

 福島第1原発の構内にある救急医療室の医師はこの2人の容体について「放射線障害による熱傷の可能性は低い」と診断している。

 

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