純喫茶好きのための、いわきノスタルジック散歩

 

全国津々浦々の喫茶巡りを趣味としているライターのペル吉です。今回は、浜通り最大の都市いわき市を散歩しました。喫茶、古書店、パン屋など、おすすめスポットを紹介させてください。

※新型コロナウイルス感染拡大予防のため、店舗の休業や営業時間の変更が掲載内容と異なる場合がありますので、ご了承ください。

◆ ジュネス(喫茶)

いわき駅に着いたら、まずは絶対行きたかった喫茶店「ジュネス」へ向かいます。

一番人気のタマゴとカツのサンドイッチ、通称タマカツを注文。タマゴがふわふわすぎて、私至上最高のタマゴサンドにいわきで巡り会えてガッツポーズです。

「1つのフライパンに11個の卵を使って卵焼きを作ります。それを四等分して、パンに挟んでいるんですよ」とウエイトレスのお姉さんに教えていただきました。ということは一皿で卵を5.5個分を使っている計算になります。なんと贅沢なんでしょうか。

店構えは、とてもシンプル。窓に「ジュネス」の文字とコカコーラーのロゴ。気取らない店構えは、味に自信がある証拠ですね。

看板が出てないから閉まってるかと思い焦りましたが、これが平常運転
ボリューミーでお腹いっぱい!
レモンソーダがジョッキで出てくるのも嬉しい

【店舗情報】

店名:ジュネス
住所:福島県いわき市小島町2-9-20
営業時間:9:00~18:00

◆ 喫茶ブルボン(喫茶)※閉店

喫茶店好きの中では有名な伝説的喫茶店ブルボンへ。ブルボンの店主である宮崎甲子男氏が作った芸術作品がすごいということで全国の喫茶店好きが足を運んでいたのです。しかし、店主がお亡くなりになったため現在は閉店しています。

ガレージだけ開放しているという噂を耳にし、お店の前までお邪魔させていただきました。もう作品量と表現力に圧倒されて見入ってしまいます。この世を去ったとしても、作品を通して、店主のかっこいい生き様が伝わりました。

いわき駅周辺にあるブルボンは2号店で、新舞子海岸にもブルボン1号店があるそうです。いつかは、そちらの店舗にも足を運んでみたいです。

店主がお元気な時にお邪魔してみたかった
オリエンタルで摩訶不思議な作品に、圧倒!
カラフルな作品を鑑賞していると、気持ちも明るくなりますね

【店舗情報】
店名:喫茶ブルボン
住所:福島県いわき市平紺屋町63
営業時間:閉店

◆ 黒炒豆(喫茶)

「黒炒豆」と書いて「コーヒーマメ」と読むお洒落な当て字にまず感動!
扉を開ければ、ノスタルジックな空間にさらに感動です。

黒炒豆は50年の歴史があり、夫婦で営業しているとのこと。

「コーヒーはサイフォンで淹れているよ。その方が味が柔らかくなるんだよ」と言って、店主が丁寧にコーヒーを淹れてくれました。

コーヒーの香りとジャズが流れる癒し空間で穏やかな時間を過ごせます。喫煙OKのお店なので、愛煙家の方におすすめですよ。

コーヒーチェーンがない頃は、2階と駐車場も店舗だったそう
フラスコの水を沸騰させコーヒーを抽出
珈琲愛、喫茶愛あふれるお話をありがとうございます

【店舗情報】
店名:黒炒豆(コーヒーマメ)
住所:福島県いわき市平童子町1−1−10
営業時間:9:00~18:00

◆ 阿武隈書店(古書店)

カフェインを吸収した後にいわき駅の東側をぶらり。蔵をリノベーションしている趣のある外観につられて、吸い込まれるように古書店へ入店しました。

古書店って入りにくいイメージもあるのですが阿武隈書店は全くそんなことなく、新参者のわたしもふらっと入れます。

サブカルから民俗学、レコード、雑貨まで、いろいろ並んでいて、目にも楽しい本棚がずらり。

福島に関する本も多く、書店に行くとその街の風土を感じることができるのも嬉しいポイントです。私は民芸品と坂に関する本をゲットしました。

現在、いわき駅周辺に残っている古書店は現在は阿武隈書店しかないそうです。古書店によって喫茶で読む用の本を探すのもおすすめですね。

蔵を改装した古書店
面白そうな本がずらり
とても親切に民芸のことを教えてくださいました
メイドイン福島ではないのですが、可愛くて連れて帰ったナマズと鳩笛

【店舗情報】
店名:阿武隈書店(アブクマショテン)
住所:福島県いわき市平5町目16−6
営業時間:10:00~20:00(日曜日12:00~20:00)

◆ ボンジュール大平(パン屋)

JRいわき駅から常磐線に乗って上田駅へ移動します。次なる喫茶店を向かう途中で、偶然見つけた地元のパン屋ボンジュール大平へ。

ショーケースを眺めていると、「ちびまるこ」というパンを発見しました。アンパンマンやキティちゃんのパンは見かけますが、ちびまるこちゃんモチーフは珍しい!さくらももこ先生ファンとしては、即購入です。パンの中にはカスタードクリームが入っていて(クリームパンですね)、おいしくいただきました。

ちょっとした寄り道から出会いや発見があると、より散歩が楽しくなりますね。

昭和24年創業の老舗パン屋さん
地元に愛されるパン屋さん
めちゃくちゃ可愛くないですか?

【店舗情報】
店名:ボンジュール大平(オオヒラ)
住所:福島県いわき市植田町1丁目15−7
営業時間:7:30~19:00

◆ エリーヤ(喫茶)

今回の散歩の締めくくりは、青い屋根と松が目印の喫茶店エリーヤ。扉を開けば麗しいママが「いらっしゃいませー」と笑顔で迎えてくれます。

メニューを見たら「もみじ」「わかば」とい名のドリンクがあり、秋なので紅葉を注文しました。するとパステルオレンジ色のドリンクが出てきました。

爽やかであり、まろやかであり、ゴクゴクいける美味しさです。「オレンジジュースと牛乳を1:2で割っているのよ」とママがレシピを教えてくれました。

メニューのネーミングも、ママのお話しも、センスに溢れており、温もりある時間を過ごせて大満足です。

駅から少し歩くけ、どわざわざ行きたい喫茶店
エリーヤのオリジナルドリンク「もみじ」
深い青色の天井が印象的

【店舗情報】
店名:エリーヤ
住所:福島県いわき市植田町1丁目7−8
営業時間:要確認

いわき市の純喫茶のレベル高し!

半日ですが、すごく濃厚な時間を過ごせました。そして、いわき市の純喫茶は想像以上に心地よかったです。10年前の震災を乗り越えて、地元に愛される名店ばかり。それは素敵な喫茶店ばかりになると、納得ですね。

他にも訪問したいお店がたくさんあったのですが、時間の都合で行けませんでした。これは次回のいわき市訪問時の楽しみに残しておきます。ぜひ、皆さんも自分のお気に入りのお店を見つけてみてくださいね。

上田駅前にある彫刻作品。震災犠牲者追悼と復興への祈りを込めた作品です

井上 ぺるきち編集・ライター

投稿者プロフィール

兵庫県出身。
書籍の編集者を経て、現在WEBメディアにてコンテンツエディターとして勤務。趣味の街歩きや純喫茶巡りを生かして散歩ライターとしても活動しています。浜通りの散歩が楽しくなる情報を紹介します。
Instagram:https://www.instagram.com/perukiti/

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