支援への感謝応援曲に 原町二中の生徒有志制作 ホストタウンのジブチ、米国、韓国、台湾へ
「心に響く歌詞と元気な歌声を世界中に届けたい」。南相馬市の原町二中の生徒有志が、東京五輪・パラリンピックの「復興ありがとうホストタウン」として市が交流しているジブチ、米国、韓国、台湾に向けた応援曲を作った。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故発生後の支援に対する感謝の気持ちを歌詞に込めた。十八日、応援曲を収録した動画が内閣官房のホームページで公開された。
四つの国・地域からは、震災後に多くの義援金や人道支援を受けた。地元の伝統行事「相馬野馬追」に関係者を招待するなど交流の輪を広げてきた。
応援曲作りは、生徒会を中心に一~三年生五十一人が昨年六月から進めた。和田節子校長(58)が前任の飯舘中校長時代から縁がある神奈川県鎌倉市在住の作曲家、榎田竜路(りゅうじ)さん(56)から指導を受けた。学年ごとに榎田さんの「同じ空の下、同じ星の上」の歌詞の一部をアレンジし、震災と原発事故からの復興の歩み、新型コロナウイルス収束への願いを表現した。
公開された動画では、南相馬市の震災の津波被災地の風景や、ホストタウン事業の様子も紹介している。
新型コロナの影響で東京五輪・パラリンピックが延期となり、中学生の部活動の大会の多くは中止された。陸上部に所属していた生徒会長の吉村果倫さん(15)=三年=は「中学生最後の大会ができなかった悔しさを胸に歌詞を紡いだ。少しでも選手の力になれれば」と思いを寄せる。
動画のURLはhttps://host-town.jp/