川内でワイン醸造用ブドウ初収穫
川内村上川内の高田島ヴィンヤードで栽培されているワイン醸造用ブドウの初収穫は10月4日、同所で行われ、村民らが白ワイン品種のシャルドネを丁寧に摘み取った。
高田島ヴィンヤードは、東京電力福島第一原発事故で大きな被害を受けた村の農業と観光の再生の柱にしようと標高約700メートルの高原に整備された。
2016年にワイン醸造用ブドウの植栽が始まり、
現在は約3ヘクタールの畑で約11,000本を栽培している。
収穫作業には栽培を担う「かわうちワイン株式会社」の社員や
ボランティアの村民ら約30人が参加した。
参加者は阿武隈高地の最高峰・大滝根山を望む畑で、
喜びをかみしめながら一房ずつはさみを使い摘み取った。
収穫した約550キロのシャルドネは山梨県の醸造所で醸造され、
東日本大震災から10年となる来年3月に初のワインが完成する予定。
高田島ヴィンヤード内には2021年春に醸造施設が完成予定。
同社社長を務める猪狩貢副村長は「収穫できてほっとしている。村民の期待に応えられるよう、ワインを核とした村の新たな魅力づくりにつなげたい」と語った。