湖底の故郷巡り涙 大熊大川原・坂下ダム

 大熊町大川原地区の坂下(さかした)ダム周辺でウオーキングを楽しむイベントが十一日、初めて催された。坂下ダムは約二十年に一度の更新工事が実施され水位が下がっており、参加者は普段は見ることのできない景色を堪能した。

 町民有志などでつくる、おおくまコミュニティづくり実行委員会の主催。毎年一月に大川原地区で餅つきを実施しているが、新型コロナウイルスの影響で断念。代わりに、町役場からダムまでの約四キロを往復するウオーキングイベントを企画した。町内をはじめ、東京電力福島第一原発事故の避難先から駆け付けた町民ら約百人が参加した。湖底がむき出しになり、日陰の地面に雪が積もる珍しい光景を撮影していた。

 町によると、坂下ダムは一九六八(昭和四十三)年着工、一九七三年完成。農業や東京電力福島第一原発の工業用水に用いられた。ダム整備で家を失った宗像宗之実行委員長(67)が水面近くで建設前の集落について説明した。水田や葉タバコなどの畑が広がった様子や、幼いころの通学風景を語り、涙ぐむ場面もあった。

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