震度6強の地震でタンクずれ53基 第一原発、処理水漏れ確認されず
福島県で最大震度6強を観測した地震により東京電力福島第一原発で処理水などを入れたタンクのずれを巡り、東電は二十五日、計五十三基のタンクがずれていたと発表した。水漏れやタンクの損傷は確認されていない。
東電は地震発生後、二十四日までに、多核種除去設備(ALPS)で浄化後の処理水や浄化途中の汚染水などを入れているタンクの状況を確認した。その結果、位置がずれたタンクは五十三基に上り、ずれは最大十九センチに達した。
ゴムなどでタンクをつないだ連結管五カ所で、メーカーが保障する基準を超えて伸びるなどしていることも確認された。東電は一部のタンクの使用を中止し、連結管の交換を行う方針。汚染水を浄化するALPSの運転も一時的に停止した。
東電は地震発生翌日の十四日午後一時ごろに最初のずれを確認したが、「水漏れや設備の損傷ではない」として即時に公表していなかった。情報が整理できたとして四日後の十八日に発表した。