持ち株会社、県域越え統合 相馬の小野中村 山形の山和建設

 相馬市の建設会社・小野中村の持ち株会社である小野中村ホールディングス(HD)は四月一日、山形県の山和建設の山和建設HDと、持ち株会社同士を経営統合する。共通の持ち株会社を設立し、県域を越えた協業体制で相互の人材確保や受注力向上、経営資源確保を図る。同社によると、地方の建設会社がこうした方式で経営統合するのは「全国でも珍しい」としている。 

■4月1日、仙台に本社

 地方の建設業界では労働力確保や技術者育成、受注の安定確保などが大きな課題となっている。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から十年で復興需要も減少し、経営状況は厳しさを増している。経営統合で両社は人材や技術の流動的な連携を図り、労働力の安定確保を目指す。営業情報などの共有も進め、南東北エリアを中心に業務拡大や新規顧客獲得につなげる。 

 共通持ち株会社は「山和建設・小野中村ホールディングス」として仙台市に本社を置き、代表取締役に小山剛氏(山和建設社長)、取締役に小野貞人氏(小野中村会長)が就く。持ち株会社は全体的な受注戦略や労働力配置の最適化などを統括するが、傘下の事業会社である小野中村、山和建設両社はこれまで通り独立した企業運営を行う。 

 統合でグループ連結の年間売上高は約百五十億円、従業員数は両社合わせて約二百四十人となり、東北の地方ゼネコンではトップクラスの規模となる。 

 両社は二月二十八日までに、経営統合へ向けた契約を取り交わした。小野中村の植村賢二社長は「地場ゼネコンとしてそれぞれの地元に貢献するという使命感を持ちつつ将来の安定経営を見据えた時、今回のような広域的な統合が、生き残りのモデルケースになり得る」としている。 

関連記事

ページ上部へ戻る