「きぼうのとり」ホームページ公開 福島民報社

 

 福島民報社は十一日、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故を後世に伝えるため企画・制作した絵本「きぼうのとり」を紹介するホームページを正式に公開した。 

 福島民報社のホームページから閲覧できる。絵本に音楽と朗読を加えた十八分間の動画を見られる。曲の制作と演奏は郡山市の大槻真紀さん、朗読は同市の渡辺奈美さんが携わった。子どもたちが描いたきぼうのとりの絵や震災の記録なども紹介している。 

 いわき市生まれのテレビ朝日アナウンサー佐藤ちひろさんによる絵本の読み聞かせ動画も視聴できる。佐藤さんは南相馬市の石神中一年の時に震災を経験した。原町高から早稲田大商学部に進み、昨年四月に入社した。動画に「県内では復興が進む一方、いまだ帰還できない地域がある。震災の記憶を風化させないため、福島の今を伝えていきたい」とメッセージを寄せた。 

 後日、英語版も公開。世界の子どもたちにも震災と原発事故を伝える。 

 「きぼうのとり」は、天栄村を拠点に活動する移動絵本図書館「みず文庫」の協力を得て作った。三人の小学生を主人公に、震災による家族や友達との別れ、避難先での暮らしと成長、二十歳を迎えての活躍を描いた。福島民報社は県教委を通じて県内の全小学校に順次、絵本を寄贈している。 

関連記事

ページ上部へ戻る