福島の今 世界に発信 聖火リレー25日スタート

 新型コロナウイルスの影響により延期された東京五輪聖火リレーは二十五日、Jヴィレッジ(楢葉・広野町)をグランドスタートする。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から十年が経過した福島県から出発する「希望の火」が、復興に向けて歩み続ける県民の今を世界に伝えると同時に、五輪イヤーの本格的な幕開けを告げる。国内第一走者は、二〇一一(平成二十三)年のサッカー女子ワールドカップ(W杯)で優勝した日本代表「なでしこジャパン」の丸山桂里奈さんや鮫島彩さんらメンバー十六人が務めることが決まった。

 聖火リレーは二十五日、Jヴィレッジの全天候型練習場を出発し、二十七日までの三日間、県内二十六市町村の二十八区間、計五一・七一キロを回る。

 初日はJヴィレッジに続き、双葉町のJR双葉駅周辺や大熊町の大川原地区をはじめ原発事故に伴う避難指示が解除された地域を中心に浜通りを巡る。

 二日目は猪苗代町の猪苗代スキー場でスキー走行による聖火リレーを実施する。三島町では二〇一一年の新潟・福島豪雨災害からの復旧が進むJR只見線の絶景スポット・第一只見川橋りょう展望台がルートとなる。

 三日目は一九六四(昭和三十九)年の東京五輪男子マラソン銅メダルに輝いた円谷幸吉の古里・須賀川市で幸吉の記念碑前を通る。

 第一走者を務める「なでしこジャパン」のメンバーは大会組織委員会が二十四日、発表した。元東京電力女子サッカー部「マリーゼ」の丸山桂里奈さんや鮫島彩さんのほか、なでしこジャパンの当時の監督佐々木則夫さん、父親が天栄村出身の大野忍さんらが名を連ねる。

 「なでしこジャパン」は、度々Jヴィレッジを合宿で使用するなど福島県と縁が深い。震災と原発事故発生直後のW杯で日本を元気づける快進撃を見せ、国民栄誉賞を受けており、第一走者の大役にふさわしいメンバー。

 新型コロナ感染防止対策として、二十五日にJヴィレッジで行われる出発式は無観客となる。周辺では二十四日から交通規制が始まっており、関係者以外は敷地内に立ち入れない。

 Jヴィレッジと猪苗代スキー場以外のルートの沿道では応援できるが、組織委や県実行委員会はマスクの着用、周辺の観覧者との適切な距離の保持、大声を出さない応援、県内居住者以外の観覧自粛などを求めている。

 各日の最終地点で聖火の到着を祝う「セレブレーション」の一般観覧は事前申込制で、既に締め切っている。

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