5月にも工程提示へ 東電、処理水海洋放出で 規制委検討会
東京電力福島第一原発で増え続ける放射性物質トリチウムを含む処理水を海洋放出する政府方針決定を受け、原子力規制委員会は十九日に開いた特定原子力施設監視・評価検討会で、具体的な処分方法の検討状況などに関し、東電からの聴取を開始した。東電は来月にも、具体的な実施時期を盛り込んだ今後の工程表を示す考えを示した。
東電は約二年後の放出開始までに設備の設計や手順をまとめた実施計画の審査を規制委に申請し、認可後には設備工事などを実施するとしているが、具体的な時期は示していない。規制委はこれらの時期を明記した全体の工程表を示すよう求めた。東電側は「(来月にも開かれる)次回会合に向けて努力する」と答えた。
規制委はこの他、希釈する海水の取水や処理水の放出の場所・設備、福島第一原発の敷地の利用計画なども早急に説明するよう指示した。
今後も同検討会で継続的に東電から聞き取りを続け、実施計画に盛り込まれる内容について計画の申請前からチェックする。