還付金詐欺被害増 犯人側が名乗った公的機関に確認を

 

 自治体や税務署、年金事務所の職員をかたり、医療費・保険料の過払い金や未払い年金などの還付金を名目に金をだまし取る詐欺の被害が全国、県内とも増えている。県内の今年の被害は四月末時点で六件と前年同期から倍増。五月も郡山、伊達両市の女性二人が計約三百万円をだまし取られ、未遂や前兆事案も相次いでいる。県警は犯人側が名乗った公的機関に電話で事実確認するよう呼び掛けている。

■福島県警 警戒、注意呼び掛け

 還付金詐欺は、数ある成り済まし詐欺の類型の中でも後を絶たない手口の一つ。県内の被害件数は二〇一九年が十三件、二〇二〇(令和二)年が十六件と増加傾向にある。県警は犯行の過程で被害者と接触せず、相手から現金やキャッシュカードを受け取る「受け子」も介さないため、摘発リスクが低い点が背景にあるとみている。

 代表的な手口の例は【表】の通り。電話でお金を受け取れると持ち掛け、払戻期限を示して焦らせた上で現金自動預払機(ATM)に誘導。各金融機関が設定する振り込みの利用限度額を聞き出した上で送金額の「上限ぎりぎり」の額を振り込ませる。

 県警は市役所や町村役場、国機関などの電話番号をまとめた「確認先一覧」をホームページに掲載している。県警本部生活安全企画課の担当者は「『還付金がある』『ATMで手続きできる』などという電話は詐欺だと疑ってほしい」としている。

【還付金詐欺の手口】

(1)自治体や税務署、年金事務所の職員などを名乗り、医療費や保険料の過払い金、一部未払い年金など「お金を受け取れる」という内容の電話がかかってくる

(2)「払い戻しに期限がある」と焦らされ、すぐ携帯電話を持ってATMに行くよう指示される

(3)犯人の指示通りATMを操作すると、犯人側の口座にお金が振り込まれてしまう

■ATM前での犯人側からの指示の例

「還付金を振り込むので『振込』ボタンを押して下さい」

 ↓

 お金が自分の口座に振り込まれる手続きだと誤解してしまう

………………………………

「返金のための支払元口座を教えるので入力してください」

 ↓

 犯人側の口座を入力してしまう

………………………………

「整理番号を入力してください。整理番号は『4・9・9・8・7・5』です」

 ↓

 実際は整理番号ではない。上限額ぎりぎりの振り込み額(上限額50万円であれば49万9875円)を入力してしまう

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