双葉町で田植え 原発事故後初、試験栽培始まる

 

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故により全町避難が続く双葉町で十九日、水稲の試験栽培が始まった。町内での作付けは震災、原発事故の発生後初めて。

 特定復興再生拠点区域(復興拠点)内にある下羽鳥地区の試験田ほ場で町民ら約五十人が見守る中、下羽鳥・長塚地区農地保全管理組合の組合員が水田約十アールに県オリジナル米「天のつぶ」の苗を植えた。今後、水田の管理などの作業は同組合員の約二十人が行う。

 収穫したコメは放射性物質の濃度を確認するために使い、残りは全て廃棄する。

 伊沢史朗町長は「町の基幹産業である農業の再開が復興の第一歩につながる」と言葉に力を込めた。

 町は今後、実証栽培などを行い、二〇二五(令和七)年の稲作の営農再開を目指す。

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