五十人山で安全祈願祭 都路葛尾・山開き神事は断念「来年こそ」

 

 田村市の都路町観光協会は二十三日、同市都路町と葛尾村にまたがる五十人山(ごじゅうにんやま・八八三メートル)の山頂で安全祈願祭を行った。当初は、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故発生後初めての山開き神事を盛大に予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、断念した。協会は「来年こそは、大勢の登山客を迎えたい」と願った。

 協会の役員と葛尾村の関係者合わせて十人ほどが出席した。麓にある天日鷲(あめのひわし)神社の佐藤重孝宮司が祝詞を上げ、協会の武田義夫会長らが玉串をささげた。

 五十人山には、坂上田村麻呂が山頂の大石に五十人の家来を座らせ、蝦夷征伐の戦略を練った-との伝説が残る。協会は復興と地域活性化を一層進めるため、葛尾村と連携して五十人山を観光資源として生かしたい考え。武田会長は「都路と葛尾は以前から五十人山を挟んで交流してきた。にぎわいづくりにつながればいい」と話した。

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 五十人山の山頂付近では、ツツジの花が見頃を迎えている。安全祈願祭が行われた二十三日には、マスクを着用するなど感染予防をした人らがハイキングを楽しんでいた。

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