アウトドアブランドを立ち上げ 福島・田村市のエクストエンジニア
福島県田村市常葉町の精密切削加工会社「エクストエンジニア」(渡辺兵吾社長)は、自社グループの加工技術を生かし、アウトドアブランド「E×W」(イー・ダブ)を設立した。第一弾として、たき火台を商品化し、インターネットで販売を開始した。新型コロナウイルスの感染拡大が収束しない中、キャンプをはじめとした野外活動の人気は高まっており、新分野進出で販路拡大に挑む。
同社は自動車や重機、光学機器など他分野の金属部品を製造している。企業間取引が中心で、これまで一般消費者向けの商品はなかった。精密な加工技術は業界で高く評価されており、企業価値を一層高め、新型コロナで厳しさを増している市場を切り開こうとブランドを立ち上げた。
E×Wは、グループ企業の和興エンジニアリング(茨城県日立市)の板金技術を主に活用する。最新のレーザー加工で、デザイン性の高い製品を作る。商品化したたき火台は組み立て式で、ばらせばA4サイズのバッグに入れることができる。料理をしやすいような工夫も凝らした。標準仕様は一台二万八千円(税込み)。一万円を追加すれば、調理用の台を二段にすることもできる。楽天市場の「WAKO store」で扱っている。
エクストエンジニアの渡辺輝長専務(43)は「わが社の技術を多くの人に知ってほしい。第二弾、第三弾の商品を考えたい」と話している。