全線4車線供用開始 常磐道いわき中央-広野IC 事業許可から5年

 

 東日本高速道路(ネクスコ東日本)は十三日、常磐自動車道いわき中央-広野インターチェンジ(IC)間(二十七キロ)の全線四車線での供用を始めた。完成を祝う式典は同日、Jヴィレッジ(楢葉・広野町)で行われ、関係者が東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの復興加速化に期待を寄せた。

 工事が残っていた、いわき四倉-広野IC間の一部区間(四キロ)の供用を十三日午前十時に開始した。いわき中央-広野IC間には二つのトンネルと二十二の橋があるが、復興に不可欠な道路として急ピッチで工事を進め、二〇一六(平成二十八)年六月の事業許可から五年で完成した。

 同区間の最高速度は時速七十キロから時速百キロに上がった。四車線化により、復興事業関連の車両通行などで慢性的な課題だった渋滞の緩和につながる見通し。対面通行の解消による重大事故の減少や、災害時の交通網の確保も見込まれる。

 式典には関係者ら約六十人が出席した。東日本高速道路の小畠徹社長が「震災からの復興を後押しするような道路になるよう努力する」とあいさつ。祝辞で内堀雅雄知事は「常磐道は浜通りの復興をけん引するとともに、東北道とダブルネットワークを形成し、広域的な災害発生の際に大きな役割を担う」と述べ、早期の全線四車線化に向け力を尽くす考えを示した。テープカットとくす玉割りをし工事完成を祝った。

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