福島県内、次期衆院選 自民 全選挙区に現職を擁立 野党 空白区人選と共闘模索
第二百四通常国会は十六日、閉会した。九月前半の衆院解散が濃厚となる中、福島県内五選挙区の立候補予定者は次期衆院選に向けた準備に入った。全選挙区に現職を擁立する自民党に対し、立憲民主党や共産党は空白区での独自候補擁立、野党共闘を模索している。十月二十一日の衆院議員任期満了まで四カ月余り。戦いの構図はまだ固まっていない。新型コロナウイルス対策や東京電力福島第一原発の処理水問題などが主な争点になるとみられる。
◆1区
自民の現職亀岡偉民氏(65)と立民の現職金子恵美氏(55)による接戦となる見通し。
二〇一七(平成二十九)年の前回選挙では一万三千百五十票差で金子氏が勝利し、亀岡氏は比例東北で復活当選した。
◆2区
自民の現職根本匠氏(70)が九選を目指す。共産の新人平善彦氏(69)が立候補を予定。
立民県連は、候補者不在の空白区で若手を軸に人選を進めているが、党本部主導による選挙区外からの候補者擁立も視野に入れる。
◆3区
自民の上杉謙太郎氏(46)と立民の玄葉光一郎氏(57)による現職同士の争いとなる模様。
二〇一七年の前回選挙では玄葉氏が三万二千九百二十四票の差をつけて勝利し、上杉氏は比例東北で復活当選を果たした。
◆4区
自民の現職菅家一郎氏(66)と立民の現職小熊慎司氏(53)が再び激突するとみられる。
二〇一四年の前々回は小熊氏が四百十六票差で勝ち、二〇一七年の前回は菅家氏が千二百九票差で勝利した経緯がある。
◆5区
自民の現職吉野正芳氏(72)が八選を目指し、立民の新人鳥居作弥氏(47)、共産の新人熊谷智氏(41)が立候補を予定している。
立民と共産が候補者の一本化を調整中で、野党共闘の成否が選挙戦の焦点となる。
■次期衆院選県内5選挙区の立候補予定者
◆1区
亀岡 偉民 65 自民 現(4)
金子 恵美 55 立民 現(2)
◆2区
根本 匠 70 自民 現(8)
平 善彦 69 共産 新
◆3区
上杉謙太郎 46 自民 現(1)
玄葉光一郎 57 立民 現(9)
◆4区
菅家 一郎 66 自民 現(3)
小熊 慎司 53 立民 現(3)
◆5区
吉野 正芳 72 自民 現(7)
鳥居 作弥 47 立民 新
熊谷 智 41 共産 新
■本県関係比例東北立候補予定者
渡部 勝博 60 国民 新
※敬称略。氏名、年齢、党派、丸数字は当選回数。現は現職、新は新人。