サンマ豊漁願い出船 福島県いわき市の小名浜港

 

 サンマ漁のシーズン到来に合わせ、本県の漁協所属の大型サンマ漁船が16日、いわき市の小名浜港から前線基地となる北海道に向け出港した。港の岸壁には船員の家族らが見送りに詰め掛け、北へ向かう船に手を振り、豊漁と航海の無事を願った。17日は同港から4隻が北海道へ向け出発する予定。

 16日に出港したサンマ漁船は、今シーズンから導入された新船の第15庄光丸(江名漁協所属・199トン)。北海道に到着後、20日から船団を結成してサンマ棒受け網漁を行う。同サンマ漁船主で県秋刀魚対策協議会長の加沢喜一郎さん(60)は「サンマの不漁が近年続いているが、10月下旬ごろには県内にたくさんのサンマを届けたい」と話した。

 今漁期から第15庄光丸を含む県内漁協所属のサンマ漁船3隻が新船で導入された。新船導入は国の助成事業「がんばる漁業復興支援事業」を活用した県漁連の取り組みで、既存船2隻と、操業・運搬能力が向上した新船3隻の計5隻で県内への水揚げ量拡大を図っていく。このほか、県漁連は県産サンマの販路拡大にも努め、本県水産業の復興を加速させたいとしている。

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