制限緩和は地域の感染沈静化が前提 新型コロナで日本医師会中川会長 福島で講演

 
 第75回東北医師会連合会総会・学術大会は26日、福島市のザ・セレクトン福島を会場にオンラインで開かれた。学術大会の特別講演で、日本医師会の中川俊男会長は新型コロナウイルスワクチン接種後の社会経済活動の制限緩和について、「希望する人へのワクチン接種が済み、地域の感染が沈静化することが前提だ」と強調した。

 中川会長は、ワクチン接種後に感染する「ブレークスルー感染」では、感染者がワクチン未接種の感染者と同等のウイルスを排出するとし、「緊張感を持った徹底的な感染防止対策は、まだまだ必要だ」と呼び掛けた。制限緩和した場合でも、感染再拡大(リバウンド)の兆しをいち早く察知し、先手で措置を講じる必要があると訴えた。

 シンポジウムも開かれ、東北六県の各医師会が新型コロナ対策の取り組み事例などを説明した。本県からは星北斗県医師会副会長が県内の医療機関を結ぶ情報共有システム「キビタン健康ネット」を活用した感染者の情報共有などを紹介。今後は感染症専門医の養成、確保の取り組みが重要になるとの考えを示した。

 この他、フリーアナウンサーの大和田新さん(元ラジオ福島アナウンサー)が「伝えることの大切さ、伝わることのすばらしさ」と題して講話した。

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