復興拠点で試験栽培のコメを刈り取る 福島県大熊町の熊地区

 
 福島県大熊町農業委員会と町は29日、東京電力福島第一原発事故に伴う帰還困難区域のうち、特定復興再生拠点区域(復興拠点)となっている熊地区で試験栽培のコメを刈り取った。

 町は昨年から復興拠点の水田でコメの試験栽培を行っている。昨年は下野上地区で実施し、今年は場所を変え、復興拠点の熊地区の水田3アールで行った。

 この日は根本友子会長や町職員ら合わせて5人が作業し、検査に必要な約1キロのコシヒカリを鎌で刈り取った。県の検査機関に玄米を送り、放射性セシウム濃度を調べ、来年から出荷が可能な実証栽培に移行する予定。

 根本会長はイネを手に「春の田植えの時は土壌の状態から、少し心配したが、しっかり実ってうれしい。安全な米が取れることを証明し、町民が安心して帰還できるよう取り組んでいく」と語った。

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