福島県大熊町と宮城県女川町、復興の現状を理解 オンライン講座で交流

 
 福島県大熊町大川原地区に整備された交流施設と宮城県女川町の県立支援学校女川高等学園をオンラインで結んでのリモート講座が27日開かれた。東日本大震災からの復興を進める大熊、女川両町の互いの現状を理解し合い、今後の交流促進に向けて期待が集まる。

 女川町の「女川温泉ゆぽっぽ」を運営するサンアメニティ(本社・東京)が、大熊町の施設の運営も担うことになったため、両町を結んでの講座が実現した。サンアメニティ社長室統括マネージャーでゆぽっぽ支配人の吉田雅さんが、女川学園高等学校の1年生25人に、両町の復興の歩みや現状について、写真を交えながら説明した。

 1年生の高橋一成さん(16)と西原義遥さんと(15)は「原発事故が起きた大熊町について知ることができた」と感想を語った。同校の三浦美咲寄宿舎指導員は「生徒は講座を通し、同じ被災地の思いを感じることができた。大熊、女川両町の架け橋となり、次の世代にしっかりとつないでいきたい」と語った。

 サンアメニティは教育旅行などを企画し、大熊、女川両町の交流を提案していく考え。

 温泉ソムリエでも吉田さんは、生徒に入浴のマナーとルールについても講義した。

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