ロボットアーム操作訓練、福島県楢葉町で始まる 原発事故 今秋のデブリ取り出し目標
楢葉町で始まったロボットアームの操作訓練。アームは約8㍍から最長約22㍍まで伸縮する(IRID・三菱重工業提供)
2022/02/14 22:30
東京電力福島第一原発2号機からの溶融核燃料(デブリ)の試験的取り出しに向けて、東電などは14日、福島県楢葉町にある日本原子力研究開発機構(JAEA)楢葉遠隔技術開発センターで作業用機器「ロボットアーム」の操作訓練を開始した。機器の開発を担った国際廃炉研究開発機構(IRID)が同日、発表した。半年間訓練を行い、今秋の取り出しを目指す。
初日は東電の技術者9人とIRIDを構成する三菱重工業の技術者8人が臨んだ。最長約22メートル、重さ約4・6トンのアームを伸び縮みし、動作を確認した。機器を共同開発した英国の原子力関連企業の技術者は新型コロナウイルス感染拡大の影響で入国できないため、オンラインで操作訓練の様子を確認して助言した。
22日ごろには施設内の福島第一原発2号機原子炉格納容器の模擬施設で、格納容器側面の貫通部にアームを差し込む試験を行う予定。