合祭殿で初の震災物故者慰霊祭 福島県神社庁 双葉町の八幡神社に併設
初めて慰霊祭が行われた双葉町の合祭殿
2022/03/10 20:59
双葉町の合祭殿で初めて行われた慰霊祭に参列した関係者
東日本大震災の津波被災から昨年9月に再建された福島県双葉町中野の八幡神社に併設している合祭殿(ごうさいでん)で10日、県神社庁の東日本大震災物故者慰霊祭が行われた。県神社庁は毎年、沿岸部の神社で慰霊祭を行ってきたが、合祭殿では初めて。
関係者約40人が参列した。神事を執り行った後、県神社庁の丹治正博庁長が、帰還困難区域となっている浪江町津島地区の神社を守り続けている91歳の宮司を紹介し、「神社は地域住民の心のよりどころ。被災した神社に寄り添っていく」とあいさつした。
合祭殿は、震災と東京電力福島第一原発事故で再建や立ち入りが困難な神社を、遠く離れた場所から参拝(遥拝)するための礼拝施設として、氏子と神社の絆をつなぐ。
東日本大震災・原子力災害伝承館の北側で、国と県が整備している復興祈念公園の敷地内にある。