福島の浪江町、双葉町、日産自動車など浜通り連携協定サミット 持続可能なまちづくり目指す
先進技術やサービスを用いた持続可能なまちづくりを目指す共同声明を採択した関係者
2022/03/30 09:25
福島県の浪江町や双葉町、南相馬市、日産自動車など11自治体・企業は29日、浪江町地域スポーツセンターで浜通り連携協定サミットを開き、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの復興が進む浜通りの未来に向け、先進技術やサービスを用いた持続可能なまちづくりを目指す共同声明を採択した。
声明には(1)実証が進むスマートモビリティをまちに定着させ、自由な移動の実現を目指す(2)電気自動車(EV)やEVのバッテリーを活用するなどして、地域の使用電力の全てを再生可能エネルギーで賄う「RE100」を目指す(3)地域コミュニティーで新しい人や物に出会える機会を創り出し、にぎわい創出につながるまちづくりを目指す―を盛り込んだ。
11自治体・企業は連携を強化し、最先端技術を活用したまちづくりに向け、取り組みを一層強化する。これまで日産自動車を中心に浪江町でオンデマンド配車サービスやEVによる電力の地域循環の実証実験を展開してきた。今後は双葉町や南相馬市でも地域の実情を踏まえた上で、最新技術を使った事業の実施を検討する。
声明を読み上げた日産自動車の土井三浩常務執行役員・総合研究所長は「人と人がつながって夢があふれ、住み続けたいまちの実現を各自治体の復興状況やニーズに合わせて段階的に目指す」と決意を示した。
11自治体・企業は昨年2月に新しいモビリティを活用したまちづくり連携協定を締結した。初めてサミットを開き、各自治体や企業の代表者が浜通りのにぎわい創出や復興に向けて実施している取り組みなどを講演やパネルディスカッションを通じて紹介した。
11自治体・企業は次の通り。
浪江町、双葉町、南相馬市、日産自動車、フォーアールエナジー、福島日産自動車、日産プリンス福島販売、イオン東北、日本郵便東北支社、長大、ゼンリン