福島県民の特定健診結果の健康指標発表 会津・南会津、相双、いわき地域でメタボ割合改善せず
2022/05/13 09:07
福島県は12日、2016(平成28)~2018年度の県民の特定健診結果を県内6つの2次医療圏別に分析した健康指標を発表した。2016年度の結果をまとめた2020(令和2)年度以来の公表で、生活習慣病を引き起こす要因となるメタボリック症候群該当割合の指数は会津・南会津、相双、いわきで、県平均より高い傾向が改善しなかった。メタボリック症候群に関する県全体のリスクは全国平均を上回り、健康指標改善が急務な実態が改めて浮き彫りとなった。
国民健康保険(国保)、全国健康保険協会(協会けんぽ)、後期高齢者医療広域連合などの加入者のビッグデータを活用する「県版健康データベース(FDB)事業」の一環。県人口の約7割を占める。福島医大健康増進センターが40歳以上75歳未満が対象となる特定健診結果の3年分を分析した。
2次医療圏別の健康指標の指数は県平均を「100」として数値を算出した。主な健康指標の結果は【グラフ】の通り。相双は男性のHDLコレステロール基準値未満を除く5項目全てで県平均を上回った。県は県内13市・13郡別の分析結果も発表。南相馬市、耶麻郡、河沼郡、大沼郡、双葉郡、相馬郡などで県平均を超える項目が多かった。
全国平均を「100」として算出したメタボリック症候群のリスクに関する県全体の数値は【表】の通り。腹囲や血圧など10項目全てで100を超えた。県は2次医療圏別や市・郡別で県平均より低い地域でも、90台の数値は全国よりも高い恐れがある分析。県健康づくり推進課の担当者は「全国と比べれば、県平均より低い場合でも安心できる数値では決してない」と危機感を示している。