福島県双葉町の復興拠点、30日午前零時に避難指示解除 原発事故発生後、初めて町民が居住へ

 

30日に避難指示が解除される復興拠点のJR双葉駅周辺。駅西側(手前)では住宅の建設が進む(小型無人機で撮影)

 

2022/08/28 21:18

 

 東京電力福島第一原発事故に伴い県内で唯一全町避難が続いている福島県双葉町は30日午前零時、町内の帰還困難区域のうち特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示を解除する。原発事故から11年5カ月を経て初めて町に住民が居住できるようになる。これにより、県内で住民が暮らせない自治体はなくなる。

 帰還困難区域で住民の帰還を可能にする復興拠点の避難指示解除は葛尾村、大熊町に続いて3例目。解除されるのはJR双葉駅周辺を含む約555ヘクタール。先月末時点の町の人口は5574人で、そのうちの約6割が復興拠点内に住民登録している。

 復興産業拠点などとして2020(令和2)年に先行解除された町北東部などの区域も合わせると、町の総面積の約15%に当たる約775ヘクタールが解除エリアとなる。

 避難指示解除に先立ち、27日に町役場新庁舎が開庁した。9月5日から新庁舎で業務を開始する。

 

関連記事

ページ上部へ戻る