【いわきFC J2での挑戦】(中)観客受け入れ体制整うか クラブと行政、経済界の連携が鍵

 

来季のJ2開幕までの完成を目指し、工事が進むいわき市のいわきグリーンフィールド

 

2022/11/09 09:26

 

 

 

 来季、サッカーJ2に昇格するいわきFCのホームスタジアムとなる、福島県いわき市のいわきグリーンフィールド。8日も来年2月のJ2開幕に向けて改修工事が進められた。市は約17億円をかけて改修し、座席数は5030席に増える。ただ、J2基準の8千席には届かない。

 クラブは、J2基準のホームスタジアムを持たないまま、例外規定を適用してJ2ライセンスを受けた。いわきFCに求められるスタジアム整備の流れは【表】の通り。このスケジュールに沿って整備しなければ、例外規定の効力が失われてJ3に降格する可能性がある。

 観客の受け入れ体制は整うのか。サポーターから不安の声も上がる。今季のいわきFCのホーム戦16試合の平均入場者数は2121人。今季、J2ベガルタ仙台とモンテディオ山形の「東北ダービー」には、1万人超が足を運んでいる。いわきFCの昇格が懸かった6日の鹿児島ユナイテッドFC戦は、広野町のJヴィレッジスタジアムに4400人超が詰めかけた。

 来季の観客増を見据え、いわきFCを運営するいわきスポーツクラブの大倉智社長(53)は「運営スタッフの増員やチケット販売方法の見直し、会場への動線確保など受け入れ体制づくりを急ぐ」と話す。

 充実したスタジアムが整備されたとしても不安は残る。今季J3のギラヴァンツ北九州のホームスタジアムは、北九州市がJ2からJ1への昇格を想定して約99億円をかけてJ1基準を満たすスタジアムを新設した。1万5千人以上を収容できるが、クラブは完成後にJ3に降格。今季の平均入場者数(16試合)は約3500人だった。北九州市の公共施設白書によると、2020(令和2)年度は約9千万円の赤字だった。

 内田広之いわき市長は、J1規格のスタジアムの整備計画策定に協力する考えを示しているが、詳細が固まるのはこれからだ。スタジアムと周辺の受け入れ体制の整備をどう進めるか。クラブと行政、地域経済界の緊密な連携が求められる。

 

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