鍼灸やマッサージで寄り添う 福島県大熊からいわきに避難の堀本さん 復興貢献へ決意

 

マッサージを通して古里の人々の体と心に寄り添う堀本さん

 

2023/01/12 09:54

 

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故に伴い、福島県大熊町からいわき市に避難した堀本大樹さん(26)は訪鍼灸(しんきゅう)師として、古里をはじめ浜通りの人々に接している。鍼灸やマッサージを通して体と心に寄り添い、復興に貢献していこうと誓う。

 大熊中3年の卒業式の日に震災が起きた。いわき市にサテライト校を置いた双葉翔陽高に進学。同高3年のとき、2014(平成26)年3月11日の福島民報の特集紙面で「柔道整復師として、小中学生の部活動をサポートしたい」と将来の夢を掲げた。郡山市の福島医療専門学校に進み、柔道整復師と鍼灸師の資格を取得した。

 いわき市の接骨院勤務を経て、昨年10月、独立した。大熊町からいわき市までをエリアに、依頼に応じて訪問し、はり・きゅうやマッサージを行う。

 双葉郡にはマッサージなどの店がなく、大熊町の大川原地区にある災害公営住宅に住んでいる高齢者から頼まれる機会も多い。町の昔の話をしたり、祖母の知人を施術したりすることもあるという。口コミなどで少しずつ顧客が増えてきた。

 現在、大熊町大川原地区で義務教育施設「学び舎(や)ゆめの森」の校舎建設が進んでいる。「将来、大熊の子どもたちを運動面でもサポートしたい」という新たな目標を掲げ、精力的に活動している。

 営業時間は午前8時から午後8時まで。

 

関連記事

ページ上部へ戻る