研究者の受け入れ環境整備へ 福島県浪江町、エフレイと連携協力で基本合意締結

 

合意書を手にする山崎理事長(左)と吉田町長

 

2023/05/29 21:30

 

 福島県浪江町は福島国際研究教育機構(F―REI、エフレイ)の研究者の受け入れ環境整備に取り組む。町内には仮事務所があり、今後は本施設が設置される。研究者が活動に集中できる生活環境を整え、浜通り全体の発展や本県の創造的復興に向けて協力する。29日、町とエフレイが連携協力に関する基本合意を結んだ。

 エフレイには国内外から500人ほどの研究者が集まる。町は具体的な取り組みを今後詰めるが、現時点で研究者の住宅確保や外国人向けの多言語看板の設置、ホテル事業者などへの外国人対応マニュアルの配布などを想定している。医療や交通環境整備などの在り方も検討する。

 この他、情報交換や情報発信、保有する施設・設備の相互利用の分野でも連携する。町内には福島水素エネルギー研究フィールドや福島ロボットテストフィールドの一部がある。エフレイは研究分野にロボットやエネルギーを掲げており、町を通じて2施設との連携につなげる。

 締結式が浪江防災コミュニティセンターで行われ、山崎光悦理事長、吉田栄光町長が合意書を交わした。山崎理事長は「(エフレイを)最先端の研究や産業、人口の集積地とするのがミッション。被災地全般の創造的復興を果たせるよう連携していきたい」と決意した。吉田町長は「研究者がより良い環境で活動できるよう地元として責任を持って取り組む」と強調した。

 エフレイの基本合意は福島高専、福島医大、いわき市、福島大に続き5件目。

 

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