福島県大熊町に移住の近藤さん「暮らしを豊かに」 出張バーで復興の町の交流創出

 

軽食・喫茶「レインボー」で出張バーを始めた近藤さん

 

2023/06/27 18:11

 

 東京都から福島県大熊町に移住した近藤佳穂さん(28)が町内の軽食・喫茶「レインボー」で5月に始めたバータイムが町民に好評だ。横浜市の老舗ホテルで培った技術を生かし、おしゃれなカクテルを低価格で提供している。近藤さんは「町内でカクテルが飲める場所はほとんどない。地域の交流の場になれば」と願う。

 レインボーで月1回程度、出張バー「Bar mauve」を開く。モーブはフランス語で灰色がかった紫色を意味する。名字の藤にちなみ、名付けた。スミレのシロップを使ったオリジナルカクテル「The mauve」など約20種類を提供し、ノンアルコールカクテルも用意する。

 近藤さんは昨年7月、大熊町に移住した。横浜市の「ホテルニューグランド」のバーやレストランで働いた経験を生かし、福島県沿岸部のイベントでオリジナルカクテルを提供してきた。

 レインボーの店主武内一司さんや住民の要望があり、5月に初開催した。町内大川原地区では初出店だったが、当日は町民ら多くの人でにぎわい、大盛況だったという。

 次回は28日午後6時から午後9時まで。近藤さんは「気軽に足を運んでほしい。住民の暮らしを豊かにする手伝いをできたらうれしい」とほほえんだ。

 

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