被災地を巡り復興の現状を理解 福島県外の中高校生が来訪 12日まで復興庁の視察ツアー

 

東日本大震災・原子力災害伝承館を見学する生徒

 

2023/11/12 09:06

 

 復興庁は11、12の両日、県外の中高生を対象に、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の被災地を巡る視察ツアーを実施している。初日から、生徒が震災と原発事故から12年8カ月が経過した県内の復興の現状に理解を深めた。

 風評払拭・抑止に向けた復興庁の出前授業を受講した北海道、新潟、島根、高知、鹿児島の5道県に加え、一般公募で集まった東京、埼玉、神奈川の3都県の計21校から約70人が参加している。

 初日は双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館を見学し、住民避難の経過をまとめた映像や津波で流された郵便ポストなどを見て回った。かえつ有明高(東京)の余田拓哉さん(2年)は祖母が二本松市に住んでおり、浜通りの被災地を訪れたのは初めて。「発生当時の状況などを目の当たりにして驚いた。原発の在り方についても改めて考えさせられた」と語った。

 浪江町の震災遺構・請戸小では、津波被害の爪痕が残る校舎を見て速やかな避難の大切さを学んだ。Jヴィレッジ(楢葉・広野町)ではグループディスカッションを通して一日を振り返り、学びを深めた。

 12日は、いわき市の四倉漁港やワンダーファームなどを巡り、震災と原発事故発生後の歩みを学ぶ。

 

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