特産エゴマ使って菓子開発 地元の特産品目指す 福島県浪江町の大高さん 18、19日の十日市で販売

 

エゴマを使ったスイーツの販売に向け、準備に励む大高充さん(左)と恵理さん

 

2023/11/15 10:08

 

 福島県浪江町でオオタカ農業を営む大高充さん(31)は、町で栽培が盛んなエゴマを使ったスイーツを開発した。18、19の両日、町内で開かれる町伝統の露店市「十日市」で販売する。将来的に特産品化を目指し、町の新たな土産品として地域活性化につなげる考えだ。

 大高さんは白河市出身で、大学4年生のときに初めて浪江を訪れた。それから町に足を運ぶ度、復興へと歩む町民らの思いに触れて「町の力になりたい」と移住を決意。2019(平成31)年3月から町内で暮らしている。地元出身の農家らと出会い、エゴマ栽培に関心を抱いた。新規就農し、翌年にオオタカ農業を立ち上げた。

 地元農家の土地を活用し、2021(令和3)年からエゴマの本格栽培に励む。収穫を重ねる一方、エゴマを用いた商品を求めるのは高齢者が多いと感じていた。若い世代にも知ってもらおうと、スイーツの開発を決めた。自ら育てたエゴマに「なみえの風」と名称を付けてブランド化。なみえの風を使い、ショコラサンドを作り上げた。

 ショコラサンドは「えごまる」と名付け、十日市では5個入り(税込み1300円)と単品(同260円)をそれぞれ販売する。いわきチョコレート(いわき市)が開発に協力しており、チョコやキャラメルが詰まっている。将来的には道の駅など県内外で販売する構想を思い描く。

 大高さんは、妻恵理さん(30)と十日市の準備に奔走する。「町がさらににぎやかになるよう、エゴマ栽培を通して盛り上げたい」と意気込んでいる。

 

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