創作に励み切磋琢磨 福島県いわき市の東日大昌平高文芸部 県文学賞入賞、活躍続く

 

斎藤教諭(後列左)の指導で創作に励む部員。県文学賞の受賞は部として4年連続となった

 

2023/11/19 09:15

 

 いわき市の東日大昌平高文芸部が近年、県文学賞で入賞を果たすなど目覚ましい活躍を遂げている。現在部員5人が在籍し、今年で顧問17年目を迎える斎藤久子教諭と切磋琢磨(せっさたくま)しながら短歌や俳句の創作に打ち込む。

 2000(平成12)年の開校とともに創部した。部員に短歌や俳句、小説などの指導をしながら斎藤教諭も創作をする。

 県文学賞では、2020(令和2)の第73回で当時の3年生が短歌部門で青少年奨励賞、2021年の第74回で斎藤教諭が短歌部門で準賞、昨年の第75回で仁田かのんさん(2年、当時1年)が短歌部門で青少年奨励賞をそれぞれ受賞。今年の第76回では猪狩冴空さん(2年)が詩部門、根本悠平さん(3年)が俳句部門でそれぞれ青少年奨励賞に輝き、同部としては4年連続入賞を果たした。

 県高校文芸コンクールでの活躍も顕著で、猪狩さんは今年の散文、短歌の両部門で優秀賞を受け、短歌部門で来年の全国高校総合文化祭への出場が内定している。

 創作に向かう感性を磨こうと、部員は市内外の美術館や偉人の生家での研修にも励む。二本松市出身の洋画家・高村智恵子の生家では「智恵子抄」を朗読したり、「レモン哀歌」にちなんで実際にレモンをかじったりして作品の世界に触れた。斎藤教諭は「現場に行かなければ分からないことがある。実体験を大事にしている」と話す。

 現在、部員は来年3月に発行する部誌「閃光」の編集作業を進めている。今後の活動について仁田さんは「さまざまなジャンルに挑戦し、うまく言語化できるようにしたい」、渡辺紗月さん(1年)は「多くの人に読んでもらえるような作品を作りたい」と目標を語った。

 

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