通常は格安貸し出し、災害起きれば即返却 カーシェアリング協会、いわき市で福島県内初導入 被災者支援用車両を迅速確保へ

 

災害時返却カーリースの利用を呼び掛ける吉沢代表理事

 

2023/11/20 21:00

 

 日本カーシェアリング協会(本部・宮城県石巻市)は、格安で車をリースできる代わりに、災害が起きた際は被災者に無償で貸し出す車として返却しなければならない「災害時返却カーリース」の受け付けを福島県いわき市で始めた。県内での本格的な受け付けは初めて。災害時に支援用の車を素早く確保する狙いがある。

 軽自動車なら車検代や初期費用が不要の月額1万1千円(税込み)で借りられる。災害が起きた際は、協会の要請に応じ10日以内に車を返却する。

 協会は各地の被災地で寄付車を無償で貸し出している。管理する450台の保管場所や維持費が課題になっており、平時に車を有償で貸し出し、災害時は被災地に近い場所や需要の高い車種から素早く集める仕組みを構築した。昨年支援した150台のうち48台がリース契約で返却された車だったという。

 協会の吉沢武彦代表理事(45)は「災害で車を失うと生活再建が困難になる。自治体や企業などに導入してもらい、災害時の迅速な支援につなげたい」と話している。

 リースに関する問い合わせは同協会へ。

 

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