福島県浪江町が浪江国際研究学園都市構想(仮称) 町議会全員協議会で報告

 

浪江国際研究学園都市構想(仮称)のイメージ

 

2023/12/06 20:47

 

 福島県浪江町は、福島国際研究教育機構(F―REI、エフレイ)と連動したまちづくりに向け、町全体をキャンパスに見立てて産業創出や人材育成に取り組む。「浪江国際研究学園都市構想」(仮称)としてエフレイ本施設を含む中心市街地を「キャンパスタウン」に位置づけ、教育機関や民間企業の立地を誘導する。JR浪江駅周辺は「タウンセンター」とし、生活関連施設を集約する。エフレイを軸にして浜通りや県内全域の復興を一層進める。

 6日の町議会全員協議会で、町が年度内に策定を目指すまちづくり基本構想の中間報告を示した。帰還困難区域を含む郊外拠点は実証研究の場などに活用する。

 構想のイメージは【図】の通り。「多様な主体が共生する持続可能なまちづくり」を未来像とした。①誰もが過ごしやすいまちづくり②広域連携による産業振興・雇用創出③国際的な研究環境で活躍し、復興をリードする人材の育成・確保④伝統文化の継承と新たな浪江文化の創出―を目標に掲げた。

 キャンパスタウンには小中学校から高校教育まで、多様な教育機能の集積を見込む。エフレイと隣接した土地は民間の活用を促す。タウンセンターは駅前再開発と連動。飲食店や文化施設などを設け、魅力的で住みやすいまちを推進する。多言語化やコミュニティー形成も進め、外国人研究者らの居住環境も整える計画だ。

 広域連携にも力を注ぐ。エフレイの研究実現に向け、実証拠点を構築し、必要施設の整備も検討する。技術開発や産業化を後押しする。国内外で活躍する人材育成に向け、休止している高校教育の再開、育成プログラムなどの構築も目指す方針。

 計画期間は2024(令和6)年度から10年間。2030年度までにエフレイの本施設が完成予定なのをを踏まえて期間を設定した。詳細を詰め、来年3月末に策定する。18日から来年1月19日まで、パブリックコメント(意見公募)を実施する。

 

関連記事

ページ上部へ戻る