14年ぶり子どもみこし復活 大滝神社例大祭「お浜下り神事」 福島県楢葉町

 

津波に浸水しながらも受け継がれたみこしを14年ぶりに担いで地域を巡る子どもたち

 

2024/04/15 09:54

 

 県重要無形民俗文化財に指定されている福島楢葉町の大滝神社の例大祭「お浜下り神事」のみこし渡御が14日、町内で繰り広げられた。同町前原地区の「若あゆこども会」は東日本大震災の津波で浸水したみこしを地域住民で修繕し、14年ぶりに神事に合わせて子どもみこしを繰り広げた。華やかに装飾したみこしが地域をにぎやかせた。

 みこし渡御は大滝神社のみこしなどが町内を巡って神事を行い、五穀豊穣(ほうじょう)や地域の安寧を願う。各地区の子ども会による子どもみこしも行列に混じって盛り上げてきた。

 前原地区では4集落のうち2集落が津波で被災。みこしを保管していた集会所も浸水した。住宅環境の変化などで、子どもの数は大幅減となり、子ども会の再開は難しい状況が続いた。

 2年ほど前に子ども会を再開した。「子どもの数が少ないからこそ大事にしたい」。同地区出身の町職員松本昌弘さん(38)が中心となり、地域から再開を望む声を受けながら自身も経験した子どもみこしの再開へ1ヵ月前から準備した。被災したみこしを地域住民の協力で修復し、子どもたちと鮮やかに装飾した。

 当日は1~10歳の4人が参加した。受け継がれたみこしを保護者や関係者と担ぎ、太鼓や笛を鳴らして町内の清神社を出発して地域を巡った。参加した松本惇弘さん(10)は「太鼓を鳴らすのが疲れたけど楽しかった。伝統の再開はうれしい。来年も担ぎたい」と振り返った。松本昌弘さんは「地区手作りの行事が子どもたちでにぎあう地域づくりのきっかけになってほしい」と話した。

 浜下り神事には関係者約150人が参加した。みこしの行列をなして、町内各地を練り歩いた。

 

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