統合の相馬農高飯舘校が感謝祭 74年の歴史振り返る 福島県飯舘村

 

地元の産業を支える人材を輩出してきた旧相馬農高飯舘校の校舎

 

2024/04/22 10:28

 

 東京電力福島第1原発事故に伴う休校を経て昨年9月に本校に統合された相馬農高飯舘校の感謝祭は21日、福島県飯舘村の旧校舎前で行われた。農業など地域産業を支える人材を数多く輩出してきた74年余の歴史を同窓生らが振り返った。

 相馬農高同窓会飯舘支部が主催し、約30人が出席した。村内にある綿津見神社の多田仁彦宮司が神事を執り行った。伊東利支部長は飯舘校の歴史や、かつて村を挙げて学校存続に奔走した日々を懐かしみながら「母校の伝統を記憶に残していきたい」とあいさつした。杉岡誠村長、高橋孝雄村議会議長、志賀勲相馬農高校長、菅野典雄元村長が祝辞を述べた。

 旧飯舘校は1949(昭和24)年に相馬農高大舘分校として開校した。飯舘分校に改称後、2008(平成20)年に飯舘校となった。原発事故発生後は福島市の福島明成高にサテライト校を開設したが、2020(令和2)年度から休校した。農業科や普通科などが設けられ、合わせて約3400人が卒業した。

 村は旧飯舘校周辺の約11・1ヘクタールに産業団地に整備し、企業誘致を進めていく方針だ。

 

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