「こけしの森」夢見て苗木を植樹 福島県いわき市の伝統こけし工房「木地処さとう」

 

「こけしの森」を作ろうと植樹した佐藤さん

 

2024/04/22 17:01

 

 いわき市の伝統こけし工房「木地処さとう」3代目の佐藤英之さんは市内小川町に構える工房近くの畑に、こけしの材料となるミズキの苗木を植樹した。「こけしの森」を作ろうと夢見ている。

 祖父の代からこけしを制作している。宮城県の弥治郎系こけしをベースに、胴体には梅の花をあしらっているのが特徴だ。最近はライフスタイルの変化に合わせ、小ぶりで洋室にもなじむ作品を作っている。こけしは主にミズキ、サクラ、イタヤカエデ、イチョウなどを材料としているが、最近はそれらの木材が手に入りにくくなっているという。

 3月下旬、3本の苗木を畑に植えた。こけしの材料として使うには最低で10年以上必要だ。時間はかかるが、将来的には一帯をミズキが生い茂る森にしたいと考えている。佐藤さんは「地元の木を使ってこけしを作りたい。これから苗木をじっくりと育てていく」と目標を語った。

 

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