「追悼と鎮魂の丘」建築工事の安全祈る 福島県双葉、浪江両町

 

国営追悼・祈念施設の管理施設建設工事の安全を祈願する関係者

 

2024/04/24 09:52

 

 福島県復興祈念公園(双葉町、浪江町)内に整備される国営追悼・祈念施設の中核施設となる「追悼と鎮魂の丘」の建築工事安全祈願祭は23日、浪江町の現地で催された。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の犠牲者を悼み、記憶と教訓を後世に伝える拠点施設の整備が本格化した。

 県復興祈念公園の面積約50ヘクタールのうち、国営追悼・祈念施設は10ヘクタールで国が整備する。追悼と鎮魂の丘は直径約200メートルの円形。海面からの高さは震災時に周辺地域を襲った津波の最大到達点である16・5メートルとする。円筒形の空間を設け、復興へと歩む県民の姿を映像や写真で伝える。献花広場なども備える。盛り土部分を除く建築面積は124・22平方メートル。工事期間は2026(令和8)年1月まで。屋外の整備などを行った上で、施設全体の完成は3月を予定している。

 安全祈願祭で神事が執り行われ、関係者が玉串をささげた。国土交通省東北地方整備局東北国営公園事務所の沢田大介所長が「完成を心待ちにしている地元の皆さんの期待に添えるよう、着実に事業を進めていく」と述べた。県相双建設事務所の栗田豊己所長、伊沢史郎双葉町長らがあいさつした。

 

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